初めて日本を訪れたきっかけは父の出張に付き添うことでした。

日本に到着すると、オチアイさんという方が父と私を出迎え、面倒を見てくれたことを今でも覚えています。

彼が私にどんなことを話してくれたかはほとんど覚えていませんが、優しくて楽しげな人柄が印象に残っています。

滞在中、オチアイさんは私たちにフグの形をしたマスコットを2つプレゼントしてくれました。香港に帰った後、私たちは家族の車に飾りました。それ以来、あのマスコットはずっと私たち家族を見守ってくれています。

この旅の経験から、私は日本が大好きになりました。


しかし、成長するにつれ、私は様々な情報から中国と日本の間に深い隔たりを感じるようになりました。

あの時の楽しかった経験を、そのような情報によって上書きされてしまいそうな気もしました。「言語、美術、建築、文化の根底が繋がっているように、これほどの共通点があるにも関わらず、私たちは手を取り合えないのか」と、若かった私は困惑しました。


過ぎ去った歴史はさておき、これからの未来を作る人々がいます。

戦争の不幸を直接経験しなかった人、過去の憎しみや偏見を抱いていない人、国境を越える友情を築きたい人。私は、そのような人々と出会い、パートナーとして一緒に事業を立ち上げることにしました。


ありがたいことに、私は日本で素晴らしい方々と巡り会えました。おかげで、日本で事業を立ち上げるにあたって心強いチームを作ることができました。チームの結成について、メンバーとの出会いから事業を始めるまで、私の視点から述べてみます。


伊藤東凌さん

京都の禅僧であり、自由な発想と明確なビジョンを行動に移していく方です。私と東凌さんの出会いは偶然でした。あるいは、縁と言ってもいいでしょう。とある坐禅体験の会で、東凌さんのとてもわかりやすく、新鮮で刺激的な説明で、私は禅の世界に惹き込まれました。私は彼と友達になりたいと思い、やがて本当にそうなりました。

初対面から1年経った頃に、東凌さんは私を禅寺に招いてくれました。ずっと興味を持っていたものの、禅と縁がなかった外国人の私が、なんと京都の禅寺に滞在することができました。滞在の間、私は夜明け前の京都を散策し、早朝の禅寺で何百年もの歴史を見守ってきた縁側と襖などを掃除し、日本の家庭料理が並ぶ食卓をご家族と囲みました。私は彼の真摯さと深い懐に感銘を受けました。

その後も、私たちは対話を重ね、アイデアをたくさん出し合いました。そして、FUUUNというプロジェクトで新たな挑戦を始める決意をしました。


‍平岡正徳さん

平岡さんは人との絆を大事にしている人です。およそ10年前、平岡さんはとあるコミュニティーセンターで日本語教師のボランティアをしていました。私は彼の生徒でした。不動産の専門家である平岡さんは、私の専攻である建築に興味を示してくれました。日本語の授業の後で、私たちはラーメンを食べに行ったりして自然に友達になりました。その後、私たちは世界中のいろんな街で再会しました。10年が経った今も友情は変わりません。

平岡さんは一人旅が好きです。2015年、スペインにてエルカミーノにて巡礼の旅をした後、彼は以前にも増して叡智と情熱に溢れる人になっていました。

巡礼の経験から、平岡さんは従来の「不動産」の領域を越えて、「移動産」に新しいキャリアを築くことを決意しました。この信念で私たちはまた繋がり、FUUUNというプロジェクトで共に歩むことになりました。


山口佳那さん

佳那さんと出会ったのは私が大学1年生の時でした。佳那さんは日本からアメリカへやってきた交換留学生で、アメリカで中国語を勉強していました。山口県の、神道と関わりの深い家庭で生まれた佳那さんは、神道信仰の中軸となる自然を師にしてきました。あらゆる花や草の名前・特長を熟知し、食べられるものに関しては味もよく知っています。現在は、職場の奨学金でスタンフォード大学のMBAプログラムに通い、異国でさらに学びを深めています。

佳那さんは明確な目標を持っている勇敢で冷静な人です。チームのほかのメンバーと同じく、隔たりがなく、1つに繋がる世界を作ることを目指しています。


周思敏さん

私が京都の両足院に滞在していた際に、とある工芸関連のイベントで初めて周さんに会いました。私たちは日本語で挨拶して、日本語で自己紹介しました。今振り返ってみると、私たちは中国語でも何か会話したような気もします。そのぐらい、とても短い初対面でした。

あの時、私たちが同じチームで一緒に仕事するようになるとは思いも寄りませんでした。1年と経たないうちに周さんはチームメンバーになり、注文の多い私の右腕となって支えてくれています。積極性、機敏性と責任感を持ち合わせる彼女は、いつもその人柄でチームに活力を与えてくれます。


そして、もっとも大事なことは、同じく日本に住む異郷人として、私たちは多様な文化の中で心の壁を溶かし、橋を架ける夢を共有していることです。


私たちが立ち上げた日本法人は「雲云株式会社」といいます。後ほど詳しく紹介する「EXP.」というネットワークの中で、「遊行単 Mobile Zen Capsule」をコンセプトとするプロジェクト「FUUUN」が始まりました。

最後に、私は妻のあずみに感謝を伝えなければなりません。‍山あり谷ありで、終わりのないかのようにも思えるこの長い旅で、あずみはいつも傍で応援してくれています。週末にも仕事をしたり、食事中も仕事のことを考えたりする私を、いつも見守ってくれています。彼女の献身的なサポートがなければ、私はここまでエネルギーを維持して仕事を進めることができません。


私たちの一度だけの人生の中で、数えきれない貴重な文化で世界に影響を与えて続けるこの島国で、ボーダーレスな世界を作ることを目指しています。

初めて日本を訪れたきっかけは父の出張に付き添うことでした。

日本に到着すると、オチアイさんという方が父と私を出迎え、面倒を見てくれたことを今でも覚えています。

彼が私にどんなことを話してくれたかはほとんど覚えていませんが、優しくて楽しげな人柄が印象に残っています。

滞在中、オチアイさんは私たちにフグの形をしたマスコットを2つプレゼントしてくれました。香港に帰った後、私たちは家族の車に飾りました。それ以来、あのマスコットはずっと私たち家族を見守ってくれています。

この旅の経験から、私は日本が大好きになりました。


しかし、成長するにつれ、私は様々な情報から中国と日本の間に深い隔たりを感じるようになりました。

あの時の楽しかった経験を、そのような情報によって上書きされてしまいそうな気もしました。「言語、美術、建築、文化の根底が繋がっているように、これほどの共通点があるにも関わらず、私たちは手を取り合えないのか」と、若かった私は困惑しました。


過ぎ去った歴史はさておき、これからの未来を作る人々がいます。

戦争の不幸を直接経験しなかった人、過去の憎しみや偏見を抱いていない人、国境を越える友情を築きたい人。私は、そのような人々と出会い、パートナーとして一緒に事業を立ち上げることにしました。


ありがたいことに、私は日本で素晴らしい方々と巡り会えました。おかげで、日本で事業を立ち上げるにあたって心強いチームを作ることができました。チームの結成について、メンバーとの出会いから事業を始めるまで、私の視点から述べてみます。


伊藤東凌さん

京都の禅僧であり、自由な発想と明確なビジョンを行動に移していく方です。私と東凌さんの出会いは偶然でした。あるいは、縁と言ってもいいでしょう。とある坐禅体験の会で、東凌さんのとてもわかりやすく、新鮮で刺激的な説明で、私は禅の世界に惹き込まれました。私は彼と友達になりたいと思い、やがて本当にそうなりました。

初対面から1年経った頃に、東凌さんは私を禅寺に招いてくれました。ずっと興味を持っていたものの、禅と縁がなかった外国人の私が、なんと京都の禅寺に滞在することができました。滞在の間、私は夜明け前の京都を散策し、早朝の禅寺で何百年もの歴史を見守ってきた縁側と襖などを掃除し、日本の家庭料理が並ぶ食卓をご家族と囲みました。私は彼の真摯さと深い懐に感銘を受けました。

その後も、私たちは対話を重ね、アイデアをたくさん出し合いました。そして、FUUUNというプロジェクトで新たな挑戦を始める決意をしました。


‍平岡正徳さん

平岡さんは人との絆を大事にしている人です。およそ10年前、平岡さんはとあるコミュニティーセンターで日本語教師のボランティアをしていました。私は彼の生徒でした。不動産の専門家である平岡さんは、私の専攻である建築に興味を示してくれました。日本語の授業の後で、私たちはラーメンを食べに行ったりして自然に友達になりました。その後、私たちは世界中のいろんな街で再会しました。10年が経った今も友情は変わりません。

平岡さんは一人旅が好きです。2015年、スペインにてエルカミーノにて巡礼の旅をした後、彼は以前にも増して叡智と情熱に溢れる人になっていました。

巡礼の経験から、平岡さんは従来の「不動産」の領域を越えて、「移動産」に新しいキャリアを築くことを決意しました。この信念で私たちはまた繋がり、FUUUNというプロジェクトで共に歩むことになりました。


山口佳那さん

佳那さんと出会ったのは私が大学1年生の時でした。佳那さんは日本からアメリカへやってきた交換留学生で、アメリカで中国語を勉強していました。山口県の、神道と関わりの深い家庭で生まれた佳那さんは、神道信仰の中軸となる自然を師にしてきました。あらゆる花や草の名前・特長を熟知し、食べられるものに関しては味もよく知っています。現在は、職場の奨学金でスタンフォード大学のMBAプログラムに通い、異国でさらに学びを深めています。

佳那さんは明確な目標を持っている勇敢で冷静な人です。チームのほかのメンバーと同じく、隔たりがなく、1つに繋がる世界を作ることを目指しています。


周思敏さん

私が京都の両足院に滞在していた際に、とある工芸関連のイベントで初めて周さんに会いました。私たちは日本語で挨拶して、日本語で自己紹介しました。今振り返ってみると、私たちは中国語でも何か会話したような気もします。そのぐらい、とても短い初対面でした。

あの時、私たちが同じチームで一緒に仕事するようになるとは思いも寄りませんでした。1年と経たないうちに周さんはチームメンバーになり、注文の多い私の右腕となって支えてくれています。積極性、機敏性と責任感を持ち合わせる彼女は、いつもその人柄でチームに活力を与えてくれます。


そして、もっとも大事なことは、同じく日本に住む異郷人として、私たちは多様な文化の中で心の壁を溶かし、橋を架ける夢を共有していることです。


私たちが立ち上げた日本法人は「雲云株式会社」といいます。後ほど詳しく紹介する「EXP.」というネットワークの中で、「遊行単 Mobile Zen Capsule」をコンセプトとするプロジェクト「FUUUN」が始まりました。

最後に、私は妻のあずみに感謝を伝えなければなりません。‍山あり谷ありで、終わりのないかのようにも思えるこの長い旅で、あずみはいつも傍で応援してくれています。週末にも仕事をしたり、食事中も仕事のことを考えたりする私を、いつも見守ってくれています。彼女の献身的なサポートがなければ、私はここまでエネルギーを維持して仕事を進めることができません。


私たちの一度だけの人生の中で、数えきれない貴重な文化で世界に影響を与えて続けるこの島国で、ボーダーレスな世界を作ることを目指しています。

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